買い物難民 高橋(たかはし) 承子(しょうこ)

  • ゆのみ, 特集
  • 2024年11月14日

 秋のイベントの「みんなの消費生活展」「苫小牧市民文化祭」や市立中央図書館での「朗読会」など恒例行事に参加し、一段落つく暇もなく衆議院選挙と慌ただしい日々が続いた。

 首相は選挙演説で地球を2周するくらいの距離を移動して声、高らかに公約を叫び続けたと新聞やネットに載っていた。

 世の中が目まぐるしく流れても季節は変わり、時は過ぎる。温暖化の影響で苫小牧市内の木々の紅葉はいつ始まったのか、終わったのか、意識しないまま11月を迎えた。

 今年も、もうじき雪が降ってくる。昨年の冬、忘れることができない光景を目にした。大雪で車の往来ができないくらいの天候が続いた吹雪の日。一人の老婆が頬かむりをし、長靴を履き、曲がった腰に手を当て、よろめきながら深い雪をこぐように歩いていた。

 コートやスカーフは風にあおられ、ずぶずぶと川のそばの車道を歩く姿を車の中から見た。ごうごうとうなる横殴りの風と雪の中を前のめりになり、手に持つ買い物袋が腰のあたりで、ぱたぱたなびいていた。

 周りには誰もいなかった。真っ白い景色だった。もしかしたら、あの老婆は食べ物を買いに行くために歩いていたのかもしれないと、後で思った。吹雪の中を何分も、何分もかかって歩いただろう。なぜ声を掛けなかったかと自分を責め、後悔した。

 灯油や食料の価格が上がり、大雪や吹雪で年老いた人たちが孤立し、孤独死や凍死することもあるかもしれない。マイカーがなく、バスにも乗れず、食べ物を自力で調達できない人々に、地球を2周した演説者はどうするのか。高齢化社会は不安が増すばかりだ。

 (みらいづくりハマ遊の友代表・苫小牧)

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