新しい取り組みで貢献 地域おこし協力隊員 活動を報告  白老

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  • 2024年12月17日
活動成果を報告した地域おこし協力隊員ら(左)

  白老町は16日、町地域おこし協力隊員の活動報告会を町東町のいきいき4・6で開いた。町民や関係者ら約50人が参加し、まちの活性化に向けて芸術文化、スポーツ、産業振興といった各分野で取り組む5人の活動内容や成果に耳を傾けた。

   報告者は、3年目で文化芸術担当の山岸奈津子さん(44)、観光振興担当の羽地夕夏さん(26)、2年目でスポーツ振興担当の小箱駿太さん(30)、1年目で農畜産業振興担当の滝田圭さん(47)、水産業振興担当の川下正己さん(67)の5人。

   山岸さんは、今年8月に白老港第3商港区のビーチで海の家を開き、5日間で750人を集客したことや、白老や苫小牧などの4市町に芸術家を滞在させ、地域ゆかりの作品を生み出してもらう事業などについて説明。来年2月ごろにも文化芸術に関する取り組みで町内外の人たちの交流の場の創出を目指す考えも示し、「まちでワクワクしている人が増える活動を広げていきたい」と語った。

   小箱さんは、2023年11月から町内でスポーツクラブ「サフィルヴァ白老」を立ち上げ、1年2カ月ほどで登録者が50人に迫っていることを報告。「子どもたちがスポーツを通して生涯健康に、豊かに生きられるまちづくりに貢献したい」と述べた。

   滝田さんは、活動半年で白老牛のブランド化と地域に根差した世代間交流イベントをつなげる取り組みを模索。来年2月ごろには、町内の複数団体と共に、白老の氷瀑ツアーと運動後の食事を掛け合わせたイベントの創出を目指すという。

   虎杖浜地区でホッケの閉鎖循環型陸上養殖試験導入事業に取り組んで8カ月が経過した川下さんは、近年の気候変動などにより海洋環境が変わり、安定供給量を確保するため陸上養殖の重要性を強調。「白老町の経済に効果を与えられる事業にしたい」と意気込む。

   3年の締めくくりとして今年5月に書店を開業した羽地さんは、本の著者やアーティストを招いて対談形式のイベントなどを多数実施してきたことを報告するとともに、自らの結婚にも触れ「これからも町に根を張って生きていきます」と宣言した。

   大塩英男町長は「まちの課題解決を担った5人。地域を支える新しい力として町民みんなで応援して」とエールを送った。

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