ラグビーのリーグワンで、21日に開幕する新シーズンの担当審判員として、今夏のパリ五輪7人制で主審を務めた桑井亜乃さん(35)が、女性で初めて選ばれた。11日に開かれた試験実施ルールなどの説明会で紹介された。前身のトップリーグと合わせ、過去に女性が主審を務めた例はないという。
北海道出身の桑井さんは7人制の女子日本代表として2016年リオデジャネイロ五輪に出場。21年に審判へ転身した。男女を通じ、世界のラグビー界で初めて選手と審判の両方で五輪に参加した経験を持つ。
7人制は攻守の切り替えが頻繁で体力の消耗が激しく、桑井さんは「長く審判をするため15人制に移り、リーグワンで笛を吹きたい。世界では女性も男子の試合を担当している」と話していた。
日本協会によると、体力テストも問題なくクリア。ハイパフォーマンス部門の大槻卓氏は「開幕に向けた練習試合でも、一定のパフォーマンスを見せていた。自信を持って審判団に入れた」と説明。今後はワールドカップ(W杯)も含め、活躍の場を広げてもらいたい意向を示した。