アイヌ民族文化財団(札幌市)は国内文具製造デルフォニックスの人気ブランド「ロルバーン」との合作で、メモ帳の表紙にアイヌ文様をデザインしたオリジナル新商品を制作した。運営する白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)内の国立アイヌ民族博物館ミュージアムショップで販売している。990円。
表紙デザインの基となったのは、同館が収蔵するマンタリ(前掛け)に刺しゅうされたアイヌ文様。マンタリはアイヌ民族の暮らしに根差した民具で、日々の生活に使うメモ帳にふさわしい―と取り入れた。マンタリは14日から同館で始まる「収蔵資料展」で展示する。
「ロルバーン」のポケット付きメモ帳は縦18・2センチ、横14・3センチ、厚さ1・5センチ、140ページ。切り離しやすいミシン目や持ち運びに便利なゴムバンド、スマートな印象のダブルリングなどが特徴。広報担当者は「学校や職場で使っていただき、アイヌ文化を身近に感じてもらいたい。来館の思い出や贈り物にもお薦め」と利用を呼び掛けている。
同館は、施設の認知度向上や来館のきっかけづくり、資料観覧の感動を持ち帰るツールとして、収蔵資料などを活用した商品開発に力を入れている。