車いすラグビーの日本代表選手として、9月のパリ・パラリンピックで同競技初の金メダルを獲得した池崎大輔(46)が6日、苫小牧市役所を表敬訪問した。市内でも熱心に競技などの普及に取り組んできた池崎は「たくさんの方に応援していただき、自分たちに力を与えてくれた。世界一になれたのは、自分たちの力だけではない」と市民の応援に感謝した。
池崎は日本軽金属(東京)とスポンサー契約を結ぶ縁で、市内晴海町の同社苫小牧製造所(栗田勤所長)などを通して、各小学校で講演やラグビー体験を行い、パラスポーツの魅力や夢を持つ大切さを伝えてきた。この日は栗田所長や日本車いすラグビー連盟の田村学理事ら計6人が市役所を訪れ、市長職務代理者の木村淳副市長に金メダル獲得を報告した。
池崎は、パラリンピックではリオデジャネイロ、東京と2大会続けて銅だった過去に「悔しくて『なぜだろう』と考え続けてきた」と振り返り、パリでは「『いつも通りの自分たちでいこう』と挑んだ」と説明。「東京はコロナで無観客だったが、パリは大観衆の中で『これがパラ』と味わった。いつも通りの力を出し、一戦一戦成長し、ピークを決勝にもっていけた。皆さんの応援のおかげで金メダルを取れた」と述べた。
また、苫小牧での普及活動に「いろんなイベントに参加させていただき、(苫小牧は)自分もすごくなじみ深い」と強調し、これまで訪れた学校などに「金メダルを持って会いに行きたい」と展望。「もっともっと、熱や勢いがある中で、競技の素晴らしさ、その中に隠される障害の有無を、子どもたちに意識してもらえるよう取り組みたい」と気持ちを新たにした。