白老町の新教育長に4日付で就任した井内宏磨(ひろきよ)氏(58)が苫小牧民報のインタビューに応じた。東胆振を中心に胆振管内の公立学校で長年教育に携わってきた経験と実績を生かし、全力で取り組む姿勢を示した。任期は2027年12月3日までの3年間。
―今の心境は。
白老は、教員や管理職などとして17年間お世話になった。私を育ててくれたまちという思いが強い。私の力が少しでもお役に立てれば大変うれしい。
―白老町の教育の現状と課題をどのように認識しているか。
少子高齢化に対応して学校教育と社会教育の二つをどう融合させていくのか―が大きな課題といえる。子どもたちと地域の大人たちを大事にしたいと考えている。学校の学びを社会に生かせるようにし、社会で学ぶ方々が子どもと一緒に学ぶことでやりがいや生きがいを持ってくれるシステムをつくりたい。
―学校教育と社会教育で取り組みたいことは。
子どもにも高齢者にもWin―Win(ウインウイン)の関係をつくっていきたい。交流の機会を増やすような取り組みを進めていきたい。具体的な方法は、これから検討するが企画を通し、学社融合の関係性をつくっていけたら。
―今の意気込みを。
(私のキャリアにとって)教育長職が最後の仕事になると思っている。力の全てを発揮し、何事にも時間をかけて取り組んでいきたい。自分一人でできることではない。素晴らしい職員と町民の皆さまの力添えをいただきながら進めていきたい。
いうち・ひろきよ 1966年6月、旧追分町(現安平町)出身。89年に北海道教育大学函館分校卒業後、教諭として苫小牧啓明中学校や白老中学校で教壇に立ち、2011年以降、白老竹浦中学校、白老中学校で教頭。15年に町教委指導主幹、18年に上厚真小学校校長、21年に道教育庁胆振教育局義務教育指導監、23年から苫小牧明野中学校校長を務めた。安平町教育長の聖(せい)氏は実弟。