白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)中核施設・国立アイヌ民族博物館(佐々木史郎館長)のエントランスロビーに3日、木彫家藤戸竹喜氏(1934~2018年)ら7人によるイランカラプテ像が設置された。JR札幌駅西口コンコースに常設されていたが、北海道新幹線延伸に伴う構内のリニューアル工事のため、同館で一時預かることになった。
「イランカラプテ」はアイヌ語で「あなたの心に触れさせてください=こんにちは」という意味。同駅の工事が終わるまで常設する考えで、佐々木館長は「札幌駅でお客さまを迎えていた像は、今月からウポポイで来場者を出迎える。これを機にアイヌ文化への関心を高めてもらい、多くの方がより足しげく通ってくださることを願う」と話した。
イランカラプテ像は同館が6~8月に開催した特別展「藤戸竹喜の世界展」でも展示され、11月まで旭川市で行われた展示を終えて移送された。