白老町教育委員会は3日、安藤尚志教育長(67)の退任式を行った。安藤氏は若い職員に「失敗を恐れず挑戦する視点を持って」とエールを送り、手を振りながら庁舎を後にした。
安藤氏は忘れられない出来事にコロナ禍の臨時休業後の学校再開を挙げ、「マスク不足だった当時、地域の皆さまの協力で600枚を超える子ども用マスクが集まった。子どもを思う町民の温かい志に胸が熱くなった」と語った。
安藤氏は「子どもたちをしっかり育てていくことで恩返しをしようと誓った」と述べ、大塩英男町長は「コロナ禍での対応や、しらおい子ども憲章の具現化などさまざまな教育行政に尽力いただいた」とねぎらった。退任後は白老小校区で子どもたちの通学などを見守る活動を行っていくという。
浦河町出身、道教育大岩見沢分校卒。登別小学校を皮切りに教壇に立ち、町内の旧白老小や緑丘小、苫小牧澄川小で校長を務めた。2015年から3期9年にわたり教育長。