白老町の仙台藩白老元陣屋資料館友の会(川西政幸会長)は今年、発足から40周年を迎えた。節目を記念して1日、同会の発展に貢献した会員ら5人に対する感謝状贈呈式が同館で行われ、会員や来賓ら約20人が参加した。15日には武永真館長(61)が記念特別講演を行う。
同会は、国指定史跡「仙台藩白老元陣屋」の絵図面や古文書、武具などを展示し、仙台藩による北方警備の歴史を伝える同資料館が開館した1984年、町民有志の組織として発足。来館者への展示解説や資料館事業のサポート、研修・交流活動を実施している。
現在は22人で活動し、展示解説ボランティアは高校生3人、小学生1人を含む10人が研さんを積み学んだことや経験を生かしながら、来館者に対話型の解説を行っている。分かりやすく陣屋の魅力を伝える活動は来館者からも好評で、高校生ガイドは白老東高校との協働で2022年度からスタートした。
感謝状を受けたのは、萩野の川西政幸会長(81)、館報や記念はがきのイラストを手掛ける虎杖浜の高橋淳一顧問(91)、来館者に寄り添ったガイドが評判の日の出町の武田信昭さん(87)、陣羽織を模したガイド用ユニホーム11着を制作した札幌市白石区の梶原洋子さん(75)、高校生ガイドの育成に尽力した虎杖浜の宮森知津子さん(75)。町教育委員会の安藤尚志教育長から感謝状が手渡された。
川西会長は「40年間一度も解散、休会なく活動できたのは、ひとえに先人、先輩方のボランティアスピリットのたまもの」と謝辞を述べ、宮森さんは子どもたちに向けて「ガイドはうまい、へたを別にして人の心に響くように分かりやすく説明することが大切。若い力をバトンとして次の世代につなげて」とエールを送った。
武永館長の特別講演「陣屋と白老」は15日午前10時半から同館で行い、無料。講演後の正午ごろから交流会も予定しており、友の会や陣屋、白老のこれからについて語り合う。問い合わせは友の会事務局の細尾さん 携帯電話080(1555)9669。