来夏に延期された東京五輪のマラソンと競歩の札幌開催に向けた第6回実務者会議が23日、札幌市内で開かれた。大会組織委員会は、マラソンについて年内にコース計測や検定を行い、来年3~5月にテスト大会を実施する方針を明らかにした。
実務者会議は大会組織委員会、道、札幌市で構成。新型コロナウイルスの感染拡大を受け今年1月24日以来5カ月ぶりの開催。会合は20人が出席し非公開で行い、終了後、組織委の森泰夫大会運営局次長らが記者団の取材に応じた。
競技日程は開催の延期が決まる前の日程をスライドさせるため、マラソン、競歩は来年8月5~8日に大通公園発着のコースで行うことになる。コースの計測や検定は世界陸連の計測員を招いて行う必要があり、森大会運営局次長は「雪が降る前、年内に終了したい」との見解を示した。
また、新型コロナウイルスの対策に関しては「個別(の種目)について協議するのは時期尚早」と述べ、大会全体の方向性を見極める考えを示した。
テスト大会は国際オリンピック委員会(IOC)や札幌市などと協議しながら日程を詰めていく。対象はマラソンのみで、競歩は実施しない方針。フルマラソンとするかやコースは検討していく。
現在コースの道路補修も行われている。札幌市道は7月上旬にも工事が完了する予定で、北大の構内は5月にすでに工事を終了。国道は8月上旬までにも終わるという。
実務者会議は今後月に1回程度開催する見通しで、コースの環境などの調査を進め、大会運営の計画に反映させていくという。