再考

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2020年6月22日

  会社のスマートフォンに厚生労働省のアプリ「COCOA(ココア)」を入れてみた。新型コロナウイルスの感染者と濃厚接触した可能性がある場合に通知がある仕組み。疫病を払う妖怪「アマビエ」の絵に、「知らないうちに、拡(ひろ)めちゃうから」のメッセージ。悪くはないと思う。使い勝手はよく分からず、とりあえず試している。

   コロナ感染拡大防止のため国や道が求めていた移動制限が解除されて初の週末。爽やかな初夏の好天に誘われるように、外出を楽しんだ読者も、多かったのではないだろうか。当方も買い物や飲食がてら札幌に足を運んだ。約3カ月ぶりの往来。我慢していた不要不急の用事を済ませた。

   JR札幌駅周辺は混雑し、「コロナ前」と変わらない気がした。にぎわいと言えば聞こえはいいが、「密」と指摘したくなる光景もあった。地下歩行空間「チカホ」を利用する気になれず、地上を歩いた。天候にもよると思うが、普段はチカホに集中する人の流れが、少しは分散された感もある。行き交う人はほぼマスク姿だった。

   コロナ予防で人との接触を避け、社会的距離を確保しようと、いろんな場面で変化が求められている。間仕切りの設置や人数制限など、目に見える取り組みも多いが、人が多いほど対策も困難に映る。難局を乗り切るため、各自がどんな行動を心掛ければいいか、改めて考えたい。(金)

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