主語

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2020年6月13日

 白老町のポロト湖畔に国が建設したアイヌ民族文化復興拠点・民族共生象徴空間(ウポポイ)の町民向け内覧会が、9日からあすまで、開かれている。

 きのう、ふと思い付いて白老町を訪ねてみた。まだ道路などの工事が続き、通行止めの看板が目立つ時期にも訪ねたが、きのうは、苫小牧との間を結ぶ国道36号の拡幅工事は橋も含めて全線で完了。ピカピカの舗装に真新しく白い車線表示が鮮やかだった。ウポポイは新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、正式開業は延期されたままだが、開業を待ち望む町民や関係者へのお披露目。施設周辺や商店街に活気が感じられた。

 ウポポイは、多くの人にアイヌの歴史や文化を伝え、未来につなげていくための施設。博物館の展示は、ことば、世界、くらし、歴史、しごと、交流の六つのテーマを、アイヌ民族の視点から、「私たちは」と語り、説明する構成になっているという。主語の不明な表記は事実や責任の所在をあいまいにすることが多い。「北海道の開拓」という表記が、その見本。そこに誰が住み、どのように生きていたのか、入植した和人は先住民とどのように関わったのか―など、詳細な事実は厳しい開拓の労苦や美談の陰に置いて、主語が不明のまま、語り継がれてきた。

 主語を明確にして、北海道や郷土の歴史を学び直したい。民族の共生のために何ができるのか、何が必要なのかを考えたい。(水)

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