悲願の女子軟式野球日本一を目指す苫小牧ガイラルディア。2019年の全日本選手権では、準々決勝敗退を喫しただけでなく、前年まで6連覇していた全道大会でも優勝を逃した。09年全日本選手権準優勝のその先に到達しようと再起を図るチーム。主将を務める宮田樹莉亜(21)に課題と展望を聞いた。
(聞き手・石井翔太)
―昨年の全日本選手権と秋季全道大会出場が山場だった。どんなシーズンだったか。
全日本選手権は準々決勝敗退だった。秋季大会でも優勝できなかったことで、チーム全体のモチベーションが下がってしまった。全体練習で参加できる選手が少ない日もあり、チーム力を思ったより高められなかった。まずは選手の士気を高めて、練習をしていくことが日本一への第一歩になると思う。
―センターを守り、打撃では中軸も担うプレーヤーとしての昨季は。
打撃に関してはまったく納得できていない。スタミナと筋力が落ちてしまったので、パワー不足で打球が飛ばない感覚があった。チャンスで打てず、打率も下がってしまった。改めてトレーニングを見直したい。
―主将就任4年目。チームのまとめ役を担ってみての感想は。
私が入った当時は、年上の選手が多かったが、近年は中高生が増えてきた。チームの雰囲気は変わりつつある。自己主張や声出しが苦手な若い選手もいるので、そういった選手のサポートが難しいと感じることはあった。自分が率先してチームのムードをつくっていきたい。
―新型コロナウイルスの影響で今季は大会中止が多くなった。
5月下旬まで練習ができなかった。(練習休止の間)私は筋力トレーニングやキャッチボールなどできる範囲で体づくりをした。他のチームも練習ができない状況だったと思う。今は個人でできることをやっていく時期。それぞれモチベーションを維持できるかが勝負になる。
―チームが最大の目標にしている日本一に向けて抱負を。
全国制覇を最大の目標にしている。現時点では全国の切符は手にしていないので、まずは出場権獲得を目指したい。いつ試合ができるチャンスが来ても、ベストを尽くせるように、準備をしっかりとしておきたい。
宮田樹莉亜(みやた・じゅりあ) 1999年生まれ。白老町出身。苫小牧総合経済高校卒業後、市内の企業に勤務。2012年に苫小牧ガイラルディアに入団し、主に野手を務める。17年に主将に就任した。