世界を舞台に活躍する苫小牧出身のプロスノーボーダー浜和加奈(41)=長野県在住=。2017~18シーズンフリーライドのワールドツアー白馬大会(長野県白馬村)で日本人初となる優勝を果たした。自然地形の斜面を滑り降り、コントロール力や滑りの流動性、技の難易度や正確性の審査が得点につながる競技のトップ選手。2019~20シーズンは同ツアーに出場を逃して悔しい思いをしたが、近況や巻き返しを目指す来季への抱負を尋ねた。
(聞き手・工藤航)
―19~20シーズンを振り返ると。
成績が振るわずにワールドツアーに出場できなかったので、不完全燃焼には終わったけれど、自分の中では納得のいく滑りもできていたと思う。プレッシャーなどで滑りにむらが生じてしまうこともあったので、来シーズンはメンタル面でそういった部分を乗り越えることができればと思う。
―新型コロナウイルスの影響が大きい。準備していることは。
3月入ったころからワールドツアーや国内で開催が予定大会の中止も多くあり、新型コロナウイルスの影響が大きかった。自分を見詰め直す時間にも充てることができたと思う。冬の終わりには、メディアやメーカーのカタログなどに掲載するため、山で滑っている姿を写真を撮ってもらっていた。プロとしての自分が滑っているところを残していきたい。
―オフシーズンの過ごし方について。
長野のホテルで勤務をしながら、登山や筋力トレーニングに励んできた。現在は来季に向けて準備をしているところ。今年は新型コロナウイルスの影響で先行きが未定となっていて、大会についても決まっていない状況。練習場に行けるかなどさまざまな問題もあり、不安な気持ちもあるけれど、シーズンに向けて準備をしていきたいと思う。
―来シーズンの目標は。
20~21シーズンもワールドツアーには出場できないので、予選を勝ち抜き、3シーズンぶりのワールドツアー出場を目指す戦いになる。まだまだ現役を続けていきたいと思っているので、貪欲に上位を目指していきたい。
=随時掲載=
浜和加奈(はま・わかな) 1979年生まれ。苫小牧市出身。30歳になってからスノーボードを本格的に始め、2013年に全日本選手権スノーボードクロスで3位に輝く。その後はフリーライドに転じて世界的な活躍の場を広げ、17~18シーズンは日本人史上初優勝を飾ってワールドツアーランキング5位となり、18~19シーズンは同ランキング6位。現在は長野県を活動拠点としている。