小さな体に大きなランドセル。左右に揺らしながら、息を切らしながら通学路を駆けていく。先日行われた分散登校時にそんな姿を見掛けた。
昨年は、学校帰りの数人が歩道に寝そべって、じっとアリの巣を眺める姿も目撃。すべてのものに興味津々の彼らの行動がかわいらしく、毎年のように癒やされている。今年は新型コロナウイルスの影響で臨時休校が長期化。そんな様子を見る機会はまだ少ない。
札幌に住むめいが今春、ピカピカの小学1年生になった。久しぶりに再会した際は、わずかな登校日でもたくさんの友達ができたこと、担任の先生が優しいことなど近況をうれしそうに語り、「早く学校に行きたい」と期待に胸を躍らせていた。臨時休校は間もなく終了し、6月1日から再び学校での生活が始まる。元気いっぱいの姿をあちこちで見掛けるのが楽しみな一方、地域が徐々に活気を取り戻す中では事故やトラブルに遭遇する危険性も高まる。大難を小難、小難を無難にできるよう私たち大人が目を配り、懸命に守るよう心掛けることが大切だ。
一方で気になるのは授業時間の不足だ。苫小牧では小学校が平均で約130時間、中学校では約150時間足りないという。各学校は休みの短縮など検討を重ねるが、学習量の多さに適応しきれないケースも出てくるのではと心配している。子どもたちの未来のためにできる支えを考えたい。(隆)