昨年8月、苫小牧剣道連盟所属の女性選手として初となる7段昇段を果たした会社員の山村明香(40)。学生時代から国体や全日本大学選手権(インカレ)で輝かしい戦績を残し、30年以上競技生活を続けている。超難関の高段位取得や剣歴、抱負について尋ねた。
(聞き手・工藤航)
―昨年は7段昇段を果たした。振り返ると。
2018年11月、19年5月の2度不合格になり、3度目で合格した。まだ正直に昇段したという実感は湧かない部分があるが、ゴールではないと思っている。連盟の女性初ということもあり充実感はある。7段に恥じないようにこれからも高みを目指して稽古を積み重ねていきたい。
―新型コロナウイルスの影響で練習ができない中での過ごし方は。
市内の体育施設もすべて閉館になっていた影響や、剣道の練習自体が「密閉」「密集」「密接」の3密になるため、北海道連盟からも自粛が促されていた。外出を控え、素振りや筋力トレーニングなどを行った。当面は自宅でできるトレーニングがメインになる。近頃は体力の回復力や筋力も向上しなければと感じることがある。これを機会に、けがをしない体づくりをしていきたい。
―大会も現状は中止になった上まだ見通しは付かない状況にある。
道連盟からの通達で、道内の大会は7月まで大会や講習会などがすべて中止になっている。全国大会も今年はほとんどが中止になっていて、市内でもいつから大会が再開されるのか分からない状況。普段通りの練習が再開できるか不安な気持ちも大きいけれど、目標を見失わずにできることをやっていきたい。
―今後に向けての意気込みは。
まだ女性で8段を取得した人がいないので挑戦してみたいという気持ちもあるし、今年大会があれば上位を目指してベストを尽くして頑張りたい。
(随時掲載)
山村明香(やまむら・めいか) 1979年生まれ。後志管内喜茂別町出身。小学校2年から剣道を始め、高校時代には広島国体の道代表。苫小牧駒大在学中には個人全道2位として全日本大学選手権に出場。社会人になってから東北北海道対抗で女子団体の道代表に選ばれた経験も持つ。2019年8月に福岡県で行われた昇段審査で苫小牧剣道連盟に所属する女性剣士初となる7段に昇った。