新型コロナウイルス対策に役立ててもらおうと、防護ガウン作りを始めた苫小牧の市民団体、平等社会を推進するネットワーク苫小牧(高橋雅子会長)の取り組みが広がりを見せている。医療や介護の現場で働く人などに無償提供する活動で、趣旨に賛同した生花店が防護ガウンの材料となる不織布を寄贈。作業の手伝いを申し出る市民ボランティアも現れている。
同団体は今月、医療従事者や介護者など多くの患者と濃厚接触が避けられない人に活用してもらおうと、市内の洋裁講師、内潟恵美子さんの協力を得て手作り防護ガウンを試作した。防水機能が高く丈夫な花束用の不織布を活用しているのが特徴。13日付の苫小牧民報でこの取り組みが紹介されてから、手芸や洋裁が得意な市民などから協力の申し出が相次いで寄せられているという。
市内の事業者も協力する。市内緑町の花よし生花店と、同寿町の青木生花店はロールの不織布を無償提供。2店分を合わせると防護ガウン約70着相当が届けられた。
とまこまい介護医療連携センター(旭町)はホームページでこの活動を紹介し、自宅で介護をしている市民や医療機関、福祉施設などに周知。市社会福祉協議会も職員を通じて活用を呼び掛ける方針だ。
高橋会長は「手探りの中で始めたが、多くの皆さんの協力で何とか軌道に乗せることができそう。一日も早く、必要としている人に届けたい」と話す。
問い合わせや手作り防護ガウンの申し込みは同ネットワーク 電話0144(32)3544(市男女平等参画推進センター内)、または市社会福祉協議会 電話0144(32)7111。