後悔

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2020年5月23日

 後悔なら、幾つでもある。その一つは高校野球だ。泥色に染まったぼろぼろの硬球を縫い直し、追いかける友人を見ながら、自分は安いギターをかき鳴らして、10代の3年間を終えた。

 小さな高校の野球部はけっこう強く、地区大会では上位に進出することが多かった。自分は球技が苦手だった。硬球の硬さも怖かった。応援だけでなく、外野の後ろで球拾いをしたり、紅白戦の人数不足の時などには、補充要員として加わったことも覚えている。

 10年ほど前、首都圏に住む、野球部の主将だったTから「帰省している」と、突然の電話。近くに住む往年のエースとマネジャーに連絡を取り、弓道部の部長も加わって酒を飲んだ。内容の記憶はないが、白髪頭を呼び捨てにし合える酒の、何と楽しかったこと。

 夏の甲子園・第102回全国高校野球選手権大会の中止が決まった。選抜大会に続く中止は戦争による中断を除き初めてという。新型コロナウイルスとの闘いを戦争に例えた政治家がいた。高校野球は今回も戦争に勝てなかった。

 有力高校の選手や指導者の無念の表情や言葉が報道されていた。山あいの高校の、元球児たちのことを思い出した。彼らならどう考えるだろう。各地で、引退する3年生を送る大会の開催が検討されているそうだ。この数カ月、野球以外にも多くの大会の中止で、心に虚無の闇を抱えた子どもたちがいる。しっかり見守りたい。(水)

こんな記事も読まれています

    •          苫小牧民報創刊75周年記念講演             豊丘村制施行70周年記念講演 入場無料 三國清三シェフ 「70歳からの挑戦」   講師 三國 清三 氏 日時 6月7日(土) 令和7年 開演15時

    • 2025年7月22日
  • テストフリー広告

       苫小牧民報社創刊75周年記念講演会 入場無料  【講師】アルピニスト 野口 健氏  【演題】富士山から日本を変える  ~山から学んだ環境問題~  日時・会場・申込・問合せブロック  2025年(令和7年)8月9日(土)

    • 2025年7月18日PR
    テストフリー広告
  • テストフリー広告

       <!DOCTYPE html>  <html lang=”ja”>  <head>  <meta charset=”UTF-8″

    • 2025年7月18日PR
  • TEST
    • 2025年7月15日
  • TEST
    • 2025年6月26日
ニュースカレンダー

紙面ビューアー