苫小牧市は、新型コロナウイルスの感染を防ぐための家庭ごみの正しい捨て方を解説する映像の配信を始めた。市のPRキャラクター「環境戦隊053ファイブ」がマスクを捨てる際の注意点などを紹介する内容。市民の協力を得て、ごみを回収する作業員の感染リスクの低減も狙う。
市は動画投稿サイト「ユーチューブ」に4月末に開設した専用チャンネル「053シティー チャンネル」で、ごみを捨てる際の注意点の解説映像を10日に公開した。
053ファイブのメンバーが「気を付けてほしいことが三つあるんだ」と語り掛けるスタイル。▽マスクやティッシュは小袋に入れて捨てる▽ごみ袋の口はしっかりと結んで、袋がいっぱいになる前に出す▽ごみ捨て後、手をよく洗う―よう求めている。
袋の中がごみや空気で膨らんだ状態になると、収集車で回収時に破裂してほこりが舞い、作業員にウイルスが付着する危険性があるとし、状況を一部再現しながら視聴者に伝える。
市内の収集業者からごみ回収時の感染を心配する声が上がっているのを受けて製作した。
市内でごみ収集を行う9社でつくる苫小牧廃棄物協同組合によると、収集車1台に作業員3人の同乗が基本。1人が感染するとほかの2人も濃厚接触となり、人手不足に拍車が掛かると懸念する。
同組合の林広志事務局長は「ごみが分別されていないと作業員が感染の心配をしながら袋を開封し、仕分けしなければならない」と指摘。「ルールを守って正しいごみ捨てをしてもらえると、作業員の安心につながる」と協力を呼び掛けている。