東胆振の米どころ・厚真町で、田植えがピークを迎えている。今年は、2018年9月に発生した胆振東部地震による山崩れで水田にかぶった土砂が撤去され、前年比で40ヘクタール以上が復旧した。一定程度復旧できたことにより、出来秋への期待が高まっている。
JAとまこまい広域(本所厚真町)によると、今年は町内の163戸が作付けを予定している。地震で田畑を覆った土砂も昨年のうちに撤去され、昨年は作付けできなかった約140ヘクタールのうち44ヘクタールほどが作付け可能になった。総面積は1447ヘクタールほどまで広がっている。まだ整地作業が残る数ヘクタールのほ場も、来年には作付けできる見込みだ。
その一方で、土砂の撤去は昨年のうちに終了したものの、土砂に覆われたことで導水管が一部破損した所も。厚真川水系直轄の特定緊急砂防事業などもあり、導水管の復旧工事には数年を要する見通しだ。
さらに幌内地区では、搬出先からの土砂の仮置き場となっている水田もあるなど課題も残している。JAの担当者は「残りの部分を修復させることを第一優先に復旧工事を進めてもらうしかない」と話している。
昨年は7月に天候不順に見舞われたが、その後の天候回復もあり、収穫量、品質ともに良好。2年ぶりに豊作となった。町内の田植えは、おおむね今月中で完了する予定だ。