陸からルアーで海サクラ

  • 釣り
  • 2020年5月21日
人気スポットには多くの釣り人が集まる。苫小牧市内東部の海岸線(苫小牧港・東港周辺)
人気スポットには多くの釣り人が集まる。苫小牧市内東部の海岸線(苫小牧港・東港周辺)
状況に応じてさまざまなルアーで釣果に結び付けたい
状況に応じてさまざまなルアーで釣果に結び付けたい
昨今、海岸のルアー釣りで人気ターゲットになったサクラマス
昨今、海岸のルアー釣りで人気ターゲットになったサクラマス

  道内で人気が上昇している海の「サクラマス」をターゲットにした陸からのルアーフィッシング。海岸からの遠投で狙う通称「海サクラ」は、釣り味も食味も最高。今年から挑戦を心に決めていた釣り人も多いのではないだろうか。新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴い外出自粛期間が延長され、やきもきしている人も多いとは思うが、来る日に向けて紙面上でその魅力を紹介したい。

   昨今、人気のターゲット

   サクラマスは、見た目こそ違うが渓流釣りで人気のヤマメと同じ魚。サケのように成長に従って海へ下り(降海)、翌年以降のおおむね4~7月にかけて産卵のために川へ戻ってくる。降海する際にヤマメの特徴でもある美しいパーマーク(小判形の模様)は消えて銀鱗となり、大きさも30センチから最大で70センチになる。サケ同様の強い引きに加え、銀色に輝く美しい魚体が釣り人を魅了する。

   一昔前は”うれしい外道”として一部の釣り人の間で知られていたが、サーフ(砂浜)を中心にアメマスやサケ釣りが人気となり、これらと併せて人気ターゲットに定着してきた。

   タックルは遠投性能を重視

   最近は専用タックルも多く、サクラマスコーナーを設けている釣具店も多い。10フィート前後の長めのロッド(さお)が適しており、3000番台の中型リールに飛距離を重視したPEラインを使用する。ラインの先にはナイロン製やフロロカーボン製のショックリーダーを使う場合が多い。ただ、ロッドやリールは手持ちのもので代用可能だ。

   使用するルアーはハードルアーが中心になる。飛距離を重視した全長10センチ前後のジグを基本に、ミノープラグやミノーとジグを掛け合わせた形のジグミノーも人気。最近は、状況に応じて本州のシーバス(スズキ)釣りで使われるバイブレーションルアーやワームも好釣果が期待できる。

   場所や条件に合わせてルアーローテーションが必須。釣具店などで情報収集するとよい。

   根気強くキャストすることが大切

   釣り方そのものは「投げて」「巻く」だけなので比較的簡単。何よりも大切なのは、魚が居る場所にルアーを通すことだ。早朝や夕方は沖合で魚が跳ねる場合も多く、遠投性が高いロングロッドやPEラインを選択する理由はそのため。

   サクラマスは、遡上(そじょう)後の産卵に備えて積極的に捕食行動を起こす個体も多い。足元まで大きな魚影が追い掛けてくることも。そんな一匹に出合うためには、数多くキャストする(投げる)根気が最も必要かもしれない。

   新スポットの発見も楽しみ

   道内の人気スポットは大勢の人が詰め掛ける一方、まだ知られていない穴場も多い。中でも、苫小牧近郊は超一級スポットで、道内各地からアングラーが集結する。年々競争が激化している。

   記者は、混雑する人気スポットよりもサクラマスが遡上しそうな河川をチェックし、周囲の地形から新たなポイントや釣り場を開拓することが楽しみの一つ。時には、サクラマス狙いでホッケやヒラメ、根魚なども釣れる。遠投での”ストレス発散”ついでと割り切って楽しんでいる。

   釣行前にルールの確認を

   河川内に加え、地域により河口周辺でのサクラマス釣りは道の規制で禁止されている所もある。特に河口周辺は人気スポットだが、ルールを守って釣りを楽しんでほしい。

   河川ごとの規制の範囲や距離など詳しい内容は、道庁漁業管理課のホームページにある「フィッシングルール2020―ルール&マナー」で確認を。

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