新型コロナウイルスの影響で閉館していた苫小牧市のスポーツ施設が18日から営業を再開し始めている。主要な屋外競技施設が集中する緑ケ丘公園内では、再開を待ちわびた市民たちが来場してプレーや練習に汗を流していた。
同公園敷地内にあるサッカー場、陸上競技場、野球場、庭球場の各施設が開場した。新型コロナウイルス感染拡大防止のため苫小牧市民のみとする入場制限を設け、入り口で利用者全員に住所、氏名、健康状態などの明記を要請し、市外からあった利用予約はキャンセルとした。
こうした制限の設定期間は未定だが、6月以降については「感染の状況をみて緩和か継続かを判断する」(市スポーツ都市推進課)としている。同公園内屋外スポーツ施設指定管理者・緑豊建設の矢野孝一副統括責任者は「少しずつ利用者を受け入れる態勢はできつつあるが、まだ油断はできない状況だと考えている。感染拡大防止に努めていく」と語った。
市内各所にある屋内施設は31日まで臨時休館となっているが、今後の情勢をみて開館時期の判断が下される。こうした中、個別の施設が営業再開に向けて着々と準備を進めている。アブロス日新温水プールでは、プール内やシャワー室、ロッカー室などの清掃、メンテナンスを実施してきた。
同プール指定管理者・都市総合開発の川多喜久雄さんは館内清掃の合間、「営業再開に向けて最善を尽くしてきた。今後も利用しやすいような準備をしたい」と語った。再開後も定期的な換気や運動器具の消毒、施設の入り口などにアルコール液を配置し、引き続き新型コロナウイルス対策に努めていく。
この他の屋内施設でも、飛沫(ひまつ)感染を防止するため、受付やトレーニング器具間に仕切りを設けたところもあり、消毒液を利用者の動線上各所に置くなどの対策が図られている。
アブロス日新温水プールの津谷敬太館長は「まだまだ予断を許さない状態だが、感染拡大防止対策は徹底して行う」と話している。