感染拡大が続く新型コロナウイルスの影響はスポーツ界にも及んでいる。大会などが軒並み中止に追い込まれる中、苫小牧のアマチュアスポーツのアスリートたちはそれぞれの競技で再び躍動する日々を希求する。今、各自ができる範囲でレベルアップを図る選手たちに、近況や思いを尋ねる。
随時掲載。
世界マスターズ水泳選手権大会に過去2度出場した三宅高弘(37)。個人メドレー、背泳ぎを得意とし、2年後に福岡で開催される予定の同選手権に照準を合わせる。苫小牧市内で金融機関に勤務する傍ら、生涯のスポーツとして親しんできた水泳の大会に向けたトレーニングを積んでいる。35~39歳年代の現役選手にインタビューした。
(聞き手・石井翔太)
―昨年9月以降は、地区大会出場で実戦を積んできたが、手応えは。
前回の韓国開催の世界マスターズと岐阜県で開かれた日本マスターズで入賞できなかった悔しさをバネに挑んだ。第29回元気まち白老水泳競技大会など地方の3大会の泳方距離別計8種目すべてで優勝できた。大会レコードタイムも多く更新でき、調子は上向いている。今年に入ってからも、東京と大阪の大会に出場して好成績を挙げ、確かな手応えを感じている。
―新型コロナウイルスの影響で練習場所確保が難しくなっている。
アブロス日新温水プール臨時休館直前の4月19日の練習が泳げた最後だった。次はいつ泳げるのかという思いはある。当面は、陸上のトレーニングがメインになるだろう。筋力や体力を鍛える機会だと思って、体づくりに専念したい。
―現時点で大会開催が見通せない。
順調な調整を進めていたが、3月と6月、エントリーを予定していた全道規模の大会の中止が決まった。9月には地元の石川県が会場になる予定の日本マスターズ出場も予定しているが、開催は難しいかもしれない。希望は捨てず、もし開かれれば、全力で入賞を狙って、家族や仲間と喜びを分かち合いたい。
―これからに向けた抱負は。
22年は最大の目標としてきた世界マスターズの福岡大会がある。今月、子供も生まれた。家族4人で福岡行きを計画している。世界の舞台で活躍している姿を見せたい。
三宅高弘(みやけ・たかひろ) 石川県出身。1982年生まれ。2013年から7年連続で日本マスターズに出場。14、19年には世界マスターズの日本代表入りを果たしている。18年、苫小牧に転勤し、在住。前回の世界―では50メートル自由形、200メートル個人メドレーで35~39歳各国泳者と競った。