苫小牧の男子高校生が、新型コロナウイルスで休校が続く子どもたちや、施設の高齢者を元気づける「スマイルプロジェクト」をスタートさせた。趣旨に賛同した小中高生などが作った紙飛行機や折り紙を子どもたちに配布したり、小学生が描いた絵を高齢者施設に贈ったりする予定で、発案した苫小牧工業高校3年の磯谷勇稀さん(18)は「笑顔の輪がまちいっぱいに広がってほしい」と話している。
主な取り組みは五つ。高校生が作った紙飛行機を児童施設に寄贈するほか、手作り布マスクの製作、小学生までの子どもが描いた塗り絵を高齢者施設に贈るなど、楽しい時間につながる活動を心掛ける。「密」を避けるため、賛同者たちはそれぞれが自宅で手作りし、磯谷さんらが集めて届けるという。
プロマジシャン志望の磯谷さんは学業やアルバイトの傍ら、独学で手品を習得中。ウイルス流行前には初のイベント出演や手品講座の講師が予定されていたが、すべて白紙になり、学校も休校。ひたすらマジックの練習を重ねる中で「もっと寂しい思いをしている子どもたちに楽しい時間を届けたい」と4月下旬、インターネットに自分の手品動画を投稿。今月2日には自由参加の「スマイルプロジェクト」を始め、メンバーも募集。現在は約30人で活動する。
磯谷さんの自宅にはメンバーが製作した折り紙や絵、布マスクなどが続々と届いており、近く児童センターや高齢者施設に贈る予定。活動は休校期間中の今月末まで続ける。協力者は現在も募集中で「休校中の毎日が無駄にならないよう、誰かのためになる活動に参加しませんか」と話している。
問い合わせ、参加申し込みは電子メール magician.yuki2016@gmail.com