JA道央の今村隆徳代表理事組合長に聞く 組合員の所得向上に力 地元での消費増を目指す

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  • 2020年5月13日
都市近郊の強みを生かし新鮮な農産物の提供に意欲を語る今村組合長

  千歳、恵庭、北広島、江別の石狩管内4市にまたがる道央農業協同組合(JA道央)の代表理事組合長に4月13日付で就任した今村隆徳氏(60)に組合の現状と今後の展望、抱負を聞いた。

   今村氏は、4期12年にわたって組織をけん引した前組合長の松尾道義氏を副組合長として3年間支えた経験を持つ。JA道央では4代目の組合長となる。

   理事会での選任に「責任の重さを痛感。組合員の信頼に応えられるように頑張りたい」と抱負を語る。

   石狩管内の5農協の広域合併から今年で20年。職員350人、組合員1866人からなる管内最大の総合農協だ。「作物の品質と収量を上げ、利用者に農業を理解してもらい、消費につなげて組合員の所得向上を目指す」と意欲を見せる。組合主導で長年課題の生産部会の一本化を進める考え。「ロット販売の強化で農家の収入は上がる」と熱く語る。

   大消費地・札幌市の近郊で畑作物からコメ、酪農、畜産までがそろうのが強み。新鮮な農畜産物を低コストで供給でき、販売額も右肩上がり。

   その一方で地元での消費が少ない悩みも抱える。「消費者に安全安心な地元の農産物を購入してもらえるよう生産者の顔が見える農業を実現させたい」とも。輸入自由化対策にも通ずる課題だ。

   今後も金融、営農、販売のバランスが取れた農協を堅持する。

   千歳市出身。酪農学園大を卒業。畑作に転換したばかりの家業を継ぐ。この間、石狩支庁(現行の石狩振興局)の農業学園で実践を積んだ。地元千歳の清流長都太鼓の代表を務め、千歳鷹狐神楽会にも属し、太鼓と踊りを披露する。大型バイクのツーリングと趣味は多彩。「初心忘るべからず」が座右の銘。

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