新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛を受け、苫小牧市錦町の焼き肉店、久保屋は子どもがいる家庭に喜んでもらおうと、余った焼き肉などで作った弁当を、1日約20食をめどに無料で配っている。グループ代表取締役の久保真一さん(32)は「焼き肉を通して元気になってもらえれば」と話している。
新型コロナの影響で売り上げが目に見えて落ち、仕入れた食材が余剰気味な現状を受けて考えた。新型コロナの影響で外出がなかなかできない子どもたちに、久保さんは「できるだけ力になりたい」と決意。食品ロスの解消にもつなげる一石二鳥の取り組みで、「余った食材でおいしい弁当を作りたい」と話す。
弁当はその日によって牛、豚、鳥、羊など使う肉を変えて、チャーハンやビビンバなど簡単にできるものにし、「コロナの影響はまだ続く。息の長い取り組みにしたい」と強調。「自分は子ども時代いわゆる『鍵っ子』。両親が共働きしていたので、ご飯を寂しく食べる思いを知っている。たまに家族で行く焼き肉が最高の楽しみで、今の焼き肉店経営につながった。焼き肉で笑顔になってほしい」と話している。
午後4時半~午後8時をめどに電話し、弁当の受け取り時間などを調整すればよい。各日20食がめどで、食材がなくなり次第、締め切る。問い合わせは同店 電話0144(34)8121。