苫小牧のサッカークラブ、ASC北海道は今春、女子のU18(18歳以下)部門を新設した。登録選手は今のところ圏域高校生4人だけだが、将来は進学する現在の中学生が加わったチームで大会上位を目指していく考えだ。クラブの徳田恒徳理事長は「高校生年代の女子サッカーをけん引するチームになってくれれば」と期待している。
今年度、クラブのU18に登録したのは、MF澤田彩(あかり)(苫小牧東高2年)とDF松浦花寧(はなね)(同1年)、MF新川愛海(静内高1年)、DF渡邉朱莉(苫小牧南高1年)。中学年代の選手と合同で、新型コロナウイルス禍の前には週に4回ほどの練習を予定していた。
このうちの女子選手は現時点で合計32人いて、U15(15歳以下)が22人を占めている。日本代表・なでしこジャパンやプロリーグへの憧れを背景とした近年の女子サッカー人気の高まりを受けているようでU18女子の指揮を執る羽柴輝昭監督は「年々選手数が増加している」と話す。
ASC北海道は2004年に創立したクラブ組織。中学生を中心に男女総勢168人が所属しており、14人の指導者が在籍する。
クラブは18年から北海道女子サッカーリーグに参戦してきた。大谷室蘭高校や北海道リラ・コンサドーレといった強豪が出場しており、中高生合同でチャレンジを重ねてきた。今年度から部門新設で育成を強化していく高校生年代のU18の比率を高め、全日本選手権挑戦の目標を見据える。
羽柴監督は「数年後にはU18単独でチームを編成できる見込み」と言う。「大きな大会でも結果を残せるような女子チームを目指していきたい」と意気込む。
部門最初のメンバーとなった4人はASC北海道の新たな伝統を築いていく。澤田は「女子チームとして試合に出るチャンスがもらえてうれしい。全国のレベルの高いチームとの試合が楽しみです」と思いを語った。