札幌市は1日、新型コロナウイルス対策となるPCR検査センターを開設した。場所は非公開で、患者が車に乗ったまま検体を採取するドライブスルー方式を採用。医師と看護師、本人確認のためのスタッフをそれぞれ1人、車両整備の警備員3人を配置し、1日30件の採取を想定している。
初日は開設に先立ち、検体採取のデモンストレーションをカナモトホール(札幌市民ホール、中央区)駐車場で実施。医師は、スラブと呼ばれる20センチ弱の綿棒に似た医療器具を患者のマスクをずらして鼻に入れ、粘膜を採取。生理食塩水が入った試験管に入れ、PCR検査に回す。手順を確認しながら行うと1回の採取は10分ほどかかるという。
同センターは、1日現在で市内に12カ所ある帰国者・接触者外来の負担軽減を目的に設置。検体の採取を専門に行う。同センターで検体を採取してもらえるのは▽帰国者・接触者相談センターか札幌市新型コロナウイルス一般電話相談窓口で要検査判断を受けた▽自家用車を単独で運転できる▽単独で来所できる―の全てに当てはまる人で、完全予約制。
市は「センター内で車を降りたり、場所を口外しないといった注意事項を伝えた上で、会場にお越しいただく」としている。