苫小牧市スポーツ協会が指定管理するスケートリンクの白鳥王子アイスアリーナ(若草町)とダイナックス沼ノ端アイスアリーナ(北栄町)でこの春、設備の更新工事や修繕が進んでいる。両施設は新型コロナウイルスの影響で臨時休館中だが、白鳥王子は1996年、ダイナックス沼ノ端は2000年それぞれの開業以来となる大掛かりな工事に取り組んだ。
白鳥王子アイスアリーナは、電光掲示板や照明の交換を行う。今月20日から足場を組み立て、22日からは古い電光掲示板を取り外した。新機材の設置に向けて配線工事を進めてきた。アリーナ東西に2基ある電光掲示板は縦約1メートル80、幅約6メートル90と従来と同じ大きさながら、電球は発光ダイオード(LED)仕様とする。従来の得点や経過時間のみならず、撮影した動画も放映可能なフルスクリーン型となる。
新型コロナウイルスの影響でずれ込む可能性もあるが、7月のお披露目を目指している。5月中旬には大手メーカー、SEIKOの新機材が搬入の見通しという。据え付け工事を担っている王子エンジニアリング苫小牧事業部工事管理課の湊貴幸さんは「まだ始まったばかりだが作業は順調。工事が完了したときどのように変化するのか楽しみだし、予定通りに完成するよう作業を進める」と話す。
天井の照明の交換にも5月上旬から取り掛かる。照明はより明るくなって省電力が特長のLEDを採用し、これまで場所によってあった照度むらを解消する。同アリーナのトレーニング室でも、老朽化していた一部の器具を修繕するという。
ダイナックス沼ノ端アイスアリーナはスケートリンクの心臓部に当たる冷却塔の修繕工事を3月に完了させた。4月には約5年ぶりという駐車場の白線の引き直しやリンク内の清掃にも取り組み、現時点で6月1日に予定するオープンに向けて備える。
同アリーナ施設管理係の新屋英治主査は「3月中に新型コロナウイルスの影響で臨時休館の期間があったことで、例年よりも早く準備に取り掛かれた」と話す。「より利用しやすい施設にしていきたいので、シーズンが始まったら多くの方たちに来場していただきたい」とアピールする。