新型コロナウイルス感染拡大の非常事態宣言で外出自粛を余儀なくされる中、宣言の解除後を楽しみに、仕掛け作りや情報収集に励んでいる太公望も多いのではないだろうか。こんな時は、未経験の釣りの情報にアクセスするのに良い機会。中でも最近、道内で人気の”ロックフィッシング”に目を向けるのはいかがだろう。昨今、手軽さから老若男女を問わず人気が上昇しているという。イソメなどの虫餌を触るのが苦手な人も、疑似餌を使うロックフィッシングならば初めての釣りにも適している。その魅力を伝えるため、メインで使用するルアーや仕掛けの種類、釣り方などを2回に分けて紹介する。
―ルアーの種類は、大きく分けて二つ。
ロックフィッシングで使用される疑似餌は、主にプラスチックや金属素材でできたハードルアーと、軟らかな素材のソフトルアーがある。磯や防波堤、消波ブロックなどにつく根魚をターゲットとしたロックフィッシングでは、根掛かりに強いソフトルアーを使った仕掛けが中心となる機会が多い。
ソフトルアーは、大きく分けて小魚を模したものと、エビなど甲殻類をイメージしたものがある。前者は、水の抵抗を受けてしっぽやボディー部分を左右に細かく震わせながら泳ぐ「シャッド」やテールをひらひらなびかせる「グラブ」、アピール力を抑えたり、さお先を細かく動かすことでスライドアクションを生み出したりする「ピンテール」などがある。
一方、エビやカニなどを模した「ホッグ」や「クロー」タイプは、はさみや触手状のパドルが水の抵抗で揺れることで魚にアピールする。
―ワームの種類は増え続けている。
ここ10年ほどでワームは種類が急増している。ロック担当の記者がロックフィッシングを始めた15年ほど前、「専用ワーム」と呼ばれるものはほとんど無く、本州や海外のバスフィッシングで使われてきたルアーを代用した。現在でも人気の種類は多く、自分だけの”お気に入り”を見つける楽しみもある。
ただ、新商品が出るたびに購入していると、山積みになるほどたまったワームパッケージを前に後悔することも。散財に注意してほしい。
―まずは、気に入ったものをチョイス。
ワームは、形だけでなく色のラインアップも豊富だ。アブラコ(アイナメ)に”鉄板”と言われる「赤」や夜の釣りに効果的な「白」、漆黒に包まれた磯場では蓄光素材を使った「グロウ」などが良いとの情報もある。いずれも魚に”聞いた”ことはないから、確実とは言い難いが。
記者は数年前、釣り具メーカー所属プロアングラーの講習会へ参加した際、色のチョイスを尋ねたが、「特に関係ない。好きな色で」との答えだった。実際、黄色やピンク、青など、自然界に実在しない色のワームで釣れている。どうしてもそのポイントのマッチカラーが気になるのなら、現地の釣具店などで聞くのも手だ。
―ワームの大きさ。まずは2~3インチがお薦め。
「大きなワームを使えば大きい魚が釣れる」と考えがちだが、実際は、小さいワームでも大きい獲物は釣れる。第1投で大きなサイズのワームを投じると、魚に不要な警戒心を与える可能性もある。
ロック担当記者の場合、大型がよく釣れるシーズン最盛期やボートフィッシングなどの場合を除けば、おおむね3インチ未満を中心に選択する。ホッグやクロー系は2インチ、または3インチのワームを少しカットして使用している。もちろん小型が釣れる可能性はあるが、「釣れないよりは釣れた方が楽しい」のは間違いない。参考にしてほしい。