新型コロナ 道内38人が感染 千歳で新たなクラスター

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  • 2020年4月29日

  道と札幌市は28日、新たに38人の新型コロナウイルスの感染を確認したと発表した。千歳市の高齢者複合施設「グラン・セラ柏陽」では、70~90代男女8人の利用者の陽性が判明。職員5人を含め、計18人のクラスター(感染集団)となった。25日から国立感染症研究所のクラスター対策班が千歳入りし、千歳保健所に感染症対策や調査などに当たっての助言をしている。

   グラン・セラ柏陽はサポート付き高齢者住宅(サ高住)と通所介護の複合施設で職員、サ高住の利用者はそれぞれ約50人。27日までに計10人の感染が確認されていた。

   新たな8人の感染者(70代~90代の女性7人、男性1人)のうち2人は、酸素吸入が必要な中等症という。

   道によると、千歳市内で発生したクラスターは、グラン・セラ柏陽の他、千歳第一病院(29人)、訪問看護ステーション「やさしい介護しののめ」(6人)、北星病院(8人)の3施設。やさしい介護しののめのがグラン・セラにサービスを提供しており、感染経路になったとみられる。

   道は「千歳では集団感染が増えているが、市中感染が多く認められているわけではない」と指摘。市民などに「(密閉、密集、密接の)『3密』を避けるなどの対策を」と呼び掛けた。

   このほか、札幌市では、北区にある介護老人保健施設「茨戸アカシアハイツ」で70~90代の入所者ら14人が陽性となり、発表済みの1人を含め関連患者が15人のクラスターに発展。同じくクラスターとなっているコールセンター関連の患者は11人、スポーツクラブ関連は12人となっている。

   道内ではこの日、性別、年齢非公表の入院患者1人が亡くなり、死者は27人に。感染者は延べ688人(実人数683人)で、治療中の患者は423人(うち18人が重症)という。

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