千歳市幌美内の丸駒温泉旅館は10日、天然露天風呂の湯を抜いて大規模な清掃作業を行った。
同温泉の天然露天風呂は支笏湖の水位に合わせ、湯の高さも上下。最も高くなる10~11月に160センチほどになる一方、雨が少なく、湖の水位が低下する春先には30センチ程度まで下がる。
石垣で湖と湯船を隔てており、湖の水位が高い時期に湯を抜くと、水圧で石垣が壊れる可能性がある。このため、日常的に清掃は行っているが、湯を抜いての大規模清掃は水位が低い4月に行うのが通例となっている。
この日はスタッフ8人が作業に臨み、ポンプで湯を抜いた後、スコップで底の砂利をさらった。岩もデッキブラシでこすり、高水圧のノズルで水を噴き付けるなどして、付着したコケや湯の花を丁寧に落とした。
同旅館の吉田泰成宿泊課長(50)は「新型コロナウイルスで世の中が暗くなっているが、収束後はたくさんの笑顔を見られるようしっかり準備したい」と話している。