礼節

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2020年4月4日

 活火山・樽前(1041メートル)の残雪模様が日々形を変え、紺色の地肌が広がる。3月20日、苫小牧市丸山の国道276号で体長1・5メートルのヒグマが目撃された。今年初めての目撃情報。

 24日夕方には市の東部でも体長2メートルほどのヒグマが目撃されている。今冬は少雪。オホーツク管内では1月にも目撃情報が報道されていた。クマたちの寝不足は春以降の子育てや繁殖活動、餌探しにどんな影響を与えるのだろう。

 昨年秋の道内各地のヒグマ騒動を思い出す。道都・札幌の南部では住宅地を歩き、塀を身軽に越えるヒグマの画像が連日のようにテレビで放映された。生ごみなど餌になるものを捨てない。クマが身を隠しやすい雑草を処理する。果樹を放置しない―など、昨年学んだ対策を思い起こし、春から実践したい。大丈夫―という油断が人の生活域の奥深くまでクマを呼び寄せて、不幸な出合いを増やす。道内で捕獲され駆除されたヒグマは2018年度、918頭を数えた。道の集計だ。統計の残る1962年度以降で最多だという。

 「人がクマに対する礼節を失ったために、クマも礼節を失ったと私は感じる」。昨年12月に札幌市で開かれた、ヒグマの会設立40周年記念フォーラムでの本田優子札幌大学教授の言葉が報道されていた。新型コロナウイルスの騒動を離れ、野の花や山菜を楽しみに山へ入る人が増える季節。礼節という名のマスクも用意したい。(水)

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