苫小牧市緑ケ丘公園陸上競技場でこのほど、日本陸上競技連盟による第3種公認検定が行われた。専門の検定員がさまざまな規定に照らしながらトラックなどの距離を測定し、大会を開くために必要な用具、備品がそろっているかをくまなく点検した。
同競技場は2015年に完成し、全道規模の大会を開催できる第3種資格の付与施設。検定は5年に1度行われ、同競技場としては初めての受検となった。
検定には日本陸連施設用器具委員会の担当2人が臨み、市や競技場の施工や管理の業者から約20人が立ち会った。検定員がトラックの距離が正確かメジャーを使って測定。走路では100メートルや110メートルハードルの距離を確認した。このたびにウレタン舗装の路面温度も測定し、素材の伸縮といった要素も割り出した上で数値を補正していた。
スタート位置やリレーのテークオーバーゾーンなどを示す標識タイルの位置も点検。走り高跳び用支柱台の位置なども確認し、検定箇所は100以上に及んだ。
用器具の点検では、大会に必要なハンマー投げの機材や表彰台、拡声器などの備品を一つ一つ規定項目と照らし合わせて確認した。
一通りの点検や確認を終えて日本陸連施設用器具委員会検定員の田中真路さんが総評。トラックの距離は多少の誤差があったものの許容範囲内と説明し、用器具についても「ルール変更で仕様が変わった物もあるが、入れ替えられていてしっかりそろっていた」と述べた。
検定の結果は今月中に市に通知される見通しだ。市スポーツ都市推進課の担当者は「3種の公認を維持して、全道規模の大会招致などにつなげたい」としている。