新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館措置が続いていた苫小牧市内の屋内スポーツ施設が1日、営業を再開した。先月の4日以来、利用を待ちわびてきた児童生徒やスポーツを愛好する大人たちの姿が各施設で見られた。使用器具の丹念な消毒といった対策を施して活動を再開したクラブもあった。
市内で幼児、児童の運動能力向上を促す教室を展開している一般社団法人チアフルはこの日、苫小牧市総合体育館で「水曜コース」の活動を再開した。
指導員は全員マスクを着用。空気で脹らます全長12メートルのビニール製トランポリン用器具、鉄棒、平均台など、3歳から小学4年生までの受講生18人が使用する器具を次亜塩素酸水を含ませたペーパータオルなどでくまなく拭いた。集まってくるクラブ員や同伴の保護者にも協力を呼び掛け、アルコール消毒液による手の消毒も徹底した。
佐藤遼臥君(6)=泉野小1年=は、弟の陸ちゃん(4)と共に教室再開を楽しみにしながら、クラブ休止中は感染予防のため、不要な外出や友達と遊ぶことも控えていた。スクール仲間や大好きな指導員と久々に再会し、笑みがはじけた。「鉄棒とかができて楽しかった」と満足げだ。
チアフルは行政の対応を先取りする形で、2月下旬から自主的に休講措置をとっていた。元器械体操日本代表の小堀由貴指導責任者(42)は「みんなの元気な姿とまた会えてとてもうれしかった」と胸をなで下ろす。
今後も感染予防対策を強化していく構えで、「子どもたちの安全を確保するのはもちろん、楽しく運動できる場を提供するため力を尽くしたい」と話す。