苫小牧和光中学校3年で男子バスケットボール部の大山未南斗(おおやまみなと)は駒大苫小牧高、川本拓生(かわもとたくみ)は白樺学園高にこの春、それぞれ進学する。北海道選抜に選出され、苦楽を共にした2人は、道内4強に食い込んでいる両高校でいっそうの飛躍を目指す。
大山と川本が3年間の思い出としてそろって口にしたのは、昨年の北海道中学校バスケットボール大会で優勝し、同部初の出場を果たした全国中体連。川本は昨年7月に靱帯(じんたい)損傷のけがで戦線離脱したが、裏方としてチームを支え、勝利に貢献。大山はチームのトップスコアラーとして全中出場に導いた。
青山英俊ヘッドコーチ(HC)は「大山はチームのエースとして引っ張ってくれた。川本もけがは残念だったが、腐らずにベンチでチームを鼓舞していたのは立派だった」と2人の軌跡をたたえた。
それぞれ推薦入試で高校に合格。大山の兄で駒大苫小牧高を卒業した日南太(ひなた)がチームの中心的な選手だったことも意識し、「兄を超える選手になる」と目標を語る。川本は白樺学園について「締め付け過ぎない和光の雰囲気と似たものを感じた。自主性を持って練習に取り組んでいきたい」と話した。
2人は2018年度の北海道選抜に選出され、昨年3月の都道府県対抗ジュニア大会(東京など)に出場し、ベスト8入りを経験した。大山は川本を「1対1のスキルとゲーム中の判断力がずばぬけている」と評価。川本は大山について「チームのピンチを救ってくれる頼りがいがある存在だった」と振り返った。
互いのプレーをつぶさに見てきた間柄だが、今後はライバル関係に変わる。青山HCは「インターハイなどでマッチアップすることもあると思う。これからもバスケを存分に楽しんでいってほしい」と背中を押す。
大山は「シュート力をもっと磨いてチームの主力になりたい」。川本は「ドライブやリバウンドのレベルアップを図って、外でも中でも活躍できる選手になる」。それぞれの抱負を語った。