子どもの目線に立ち、同じ経験をして一緒に汗を流す。36年間の教員人生で常に心掛けてきたことだった。
厚真町出身。小さい頃から学校へ通うのが大好きで、高校生の時には既に教員になることを決めていたという。初任は釧路管内浜中町の霧多布小。その後、胆振管内の小学校で勤務を続けてきた。
一般教員として赴任した洞爺村立香川小では、一輪車を子どもたちが自在に操るのを見て、自身も乗れるようになりたいと放課後に練習を続けた。児童と技を競い合い、共に上達した。
子どもの視点で教育に向き合う姿勢は管理職になっても変わらなかった。全国学力テストが導入されて以降は、児童の時間割に合わせて必ず自ら問題を解く。同じ経験をするからこそ、児童の苦労や学習への理解を肌で感じられたという。
「最後まで全力でやりきって終わることができそうだ」と笑顔を見せる。