真冬の海想定、救助待つ 千歳川で保命訓練 空自千歳

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  • 2020年3月13日
厳寒の海を想定した水上保命訓練=12日午後2時15分ごろ、千歳川

  航空自衛隊千歳基地の第2航空団操縦士を対象に冬季水上保命訓練が12日、千歳市真町付近の千歳川で行われた。戦闘機の操縦士が飛行中のトラブルで緊急脱出し、真冬の海に着水して救命ボートで友軍の救助を待つ―という想定。参加した第201、203飛行隊の操縦士15人が交代で救命ボートに乗り込み、万一の事態に備えた。

   この日の気温は4度、水温4度。厳しい寒さの中、パイロットスーツを着た操縦士は川岸に係留されたゴム製の救命ボートに乗り込み、身を縮めて30分の間、救助を待った。

   支援する千歳救難隊隊員は、ボートの傍らで水を浴びせたり、転覆させたりするなどして厳寒の海を再現。操縦士はずぶぬれになり、何度も転覆するボートを立て直した。

   訓練を終えた飛行歴4年で第203飛行隊の工藤貴史2等空尉(28)は「過酷な環境下で、絶対に生きて帰るという気持ちが大事との思いを強くした。きょうの経験を生かしたい」と語った。

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