我慢

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2020年2月12日

 雪の少なさに油断していたのだろう。立春の頃からの、冬将軍の最後のひとふんばりに体の芯まで震え上がった。きょうの寒さの緩みのうれしいこと。

 老朽化で建物の断熱機能が低下したのか、体力の衰えか。室内にいるのに寒い。手や足がすっかり冷たくなったり、深夜に鼻や頬が冷たくて目が覚めたり。苫小牧の10日朝の最低気温は氷点下14・5度。この冬の最低だったとか。

 この季節になると、生まれ育った山あいの町の寒さを、必ず思い出す。道北では寒い朝、始業時間が繰り下げられたと聞いたことがあるが自分の町にそんな決まりがなかった。粗末な防寒着を着て、長靴で雪をギュッギュッと踏み締め、「な~んもだ」と強がりながら登校した。学校は自宅から近かったが氷点下20度以下に冷え込んだ日には耳が凍傷になった。冷たさがやがて痛みに変わり、間もなく痛みも感じなくなった。教室の大きな石炭ストーブのそばに立って手や体を温めていると、やがて耳がかゆくなった。数日後、耳の皮が黒く変色してむけた。息を吸い込むと鼻の穴がふさがった。吐く息で上下のまつ毛が凍り付いて目がしっかりと開かなかった。

 まだ2月なのに、きょうの暖かさは4月上旬並みとか。続く気象異変の一こまなのかもしれない。「来週には、また寒さの波がやってきます」と気象予報士さんの解説。まだ気は抜けない。もう一我慢すれば暖かい春がくる。(水)

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