第5回全日本選抜少年野球U12チャンピオン大会(2月8~9日、兵庫県淡路島)に出場する苫小牧選抜が、大一番に向けて士気を高めている。選抜チームとしては初の全国大会で上位進出を目指している。チームを率いる石川将一監督(沼ノ端スポーツ少年団)は「全道大会でやってきたことは変えない。攻撃の形などをもう一度見詰め直し自分たちの野球で戦いたい」と意気込みを見せた。
チャンピオン大会は、全国各地の予選などを勝ち抜いた16チームが参加し、トーナメント戦を繰り広げる。北海道からは苫選抜が唯一出場する。
苫選抜は昨年11月から12月にかけて札幌市などで行われた「北海道学童軟式野球都市対抗戦~EZO CITY THE BATTLE2019~」に出場。出塁したらすかさず盗塁するなど徹底した機動力野球を武器に全道の強豪チームを撃破し、勝ち進んだ。
特に決勝は優勝候補の一角と目されていた札幌選抜との対戦となり、会場となった札幌・つどーむのスタンドには両チームの保護者や関係者、少年野球団の選手ら1000人以上が来場。熱い応援が繰り広げられる中で力を発揮し、7―0のコールド勝ちを収めて栄冠を勝ち取った。
優勝決定後は、市内などにある室内練習場を借りて練習に打ち込んでいる。打撃練習では鋭い打球を放っており、守備練習は「全国の中でも上位に入るレベル」と指導陣が太鼓判を押すように、都市対抗制覇の要因の一つとして挙げられる堅い守りの動きを見せていた。また全道の少年野球チームとの練習試合も行っており、調整は順調に進んでいる。
初戦の対戦相手はオール江津ジュニア。強豪ぞろいの島根県内で勝ち抜いてきたチームだけに、警戒の必要な相手という。指揮官は「普段通りの野球をやれば結果は付いてくる」と語っており、相手がどこであれ全力プレーで戦い抜く覚悟。
捕手で4番を担う吉田徠杜(日新スポーツ少年団)は「練習でやってきたことを意識し、絶対に日本一を取って帰ってきたい」と力を込めた。