千歳市住吉在住の会社員、鴫原雅子さん(51)が珠算能力検定試験の1級に満点合格した。全国の受験者8384人のうち満点で合格したのは0.23%のわずか20人という超難関を突破。道内ではただ一人の快挙となった。
検定試験は日本商工会議所が主催。鴫原さんは昨年10月に恵庭商工会議所で行われた試験を受けた。30分間で掛け算20問、割り算20問、見取り算(足し算と引き算)10問を解く内容で、満点以外も含む1級合格者は27・4%の2298人だった。50歳以上の満点合格は全国で14人目となる。
小学3年でそろばんを始め、中学3年で一度本格的な学習をやめていた鴫原さん。しかし、約30年を経た2015年に「満点合格をして表彰されたい」という強い思いから、千歳、恵庭のそろばん教室「恵庭SAMささき暗算アカデミー」で再開した。「最初は指が全然動かなかった」と振り返る。
1級には今回で9回目の挑戦。過去8回は合格はしているものの、パーフェクトは逃してきた。「いつも緊張してしまっていた。今回はリラックスできたので、慎重に問題を解けた」と語る。
恵庭商工会議所で23日、菅原伸治専務理事から表彰状と盾を受け取った。そろばんを再開したときに思い描いた目標を達成し「賞状を頂く瞬間はぐっときた」と語る鴫原さん。「どんどん訓練し、集中力を高めていきたい。可能な限りそろばんを続けたい」と向上心をますます高めた様子だ。