北海道大演習場(千歳、恵庭など4市)などで始まった日米共同訓練の開始式が26日、陸上自衛隊南恵庭駐屯地内で開かれた。陸自と米海兵隊との訓練に参加する第5旅団長の小瀬幹雄陸将補と第3海兵師団第4海兵連隊長のジェイソン・ペリー大佐が隊員を前に訓示し、共同対処能力と即応性の向上などの成果を期待した。
訓練は22日から始まり、2月8日まで続く。北大演や根室管内矢臼別演習場などを使い、寒冷地の気象状況や積雪などの環境の下で、空地連携の作戦行動や実弾射撃を実施。連携強化、共同対処能力と相互運用性の向上を図る。訓練には新型輸送機MV22オスプレイも参加し、27日に給油拠点の空自千歳基地に到着予定。
同駐屯地グラウンドで行われた開始式には日米総勢600人が出席。両国歌の演奏に続き、小瀬陸将補は訓示で▽日米相互理解の促進および連携の深化による共同対処能力を向上せよ▽訓練を成功に導くための安全管理を含めた各種管理の万全―を要望。「言語の壁を乗り越え、これまで積み上げてきた成果を発揮し、本訓練に臨んでもらいたい」と語った。
ペリー大佐も「冬季戦に優れた5旅団と組んでノウハウを高める機会を心待ちにしている」と述べた。
式後の記者会見で小瀬陸将補は「信頼関係をつくり、日米同盟を強めていく」と訓練の意義を強調。ペリー大佐はオスプレイの運用について「あらゆる措置をとって、整備、運用面での安全を確保する」と力を込めた。
今回の訓練陣容は陸自北部方面隊第5旅団(帯広市)から約1600人、沖縄キャンプ・シュワブ所在の米第4海兵連隊、普天間海兵隊航空基地所在の第36海兵航空群などの約2500人。陸自と米海兵隊による国内での共同訓練としては過去最大規模。