安平町教育委員会は、JR追分駅前に昨年11月オープンしたコミュニティースペース「ENTRANCE(エントランス)」を活用して「遊び場」スペースを開設した。折り紙、粘土、段ボール、工作道具などを用意。子どもたちの「遊びたい」気持ちを引き出すとともに、それぞれが持つ感性を育てる空間を創出している。
子どもたちが安心安全、かつ自由に遊べる環境の提供と、胆振東部地震で被災した子どもたちの心を遊びを通じてケアしようと、町教委が今年度から取り組んでいる「遊育(ゆういく)推進事業」の一環。町教委とエントランスを運営する有志でつくる「一般社団法人安平町復興ボランティアセンター」がタイアップし、昨年12月下旬から開設している。
10日は恵庭幼稚園で展開する「放課後スクールONE STEP(ワンステップ)」の小学1~4年の児童40人ほどが来場。黒板に絵を描いたり、粘土遊び、絵本を読むなどして楽しんだ。恵庭和光小1年の鎌倉優月さん(7)は「順番に一通り回って、折り紙が楽しかった。また来たい」と笑顔を見せ、ワンステップの池田貴彦主任は「震災があったこともサイドストーリーとして感じてもらいながら、遊びを通じて新たな発見をしてくれたら」と期待する。
同事業を担当する町の地域おこし協力隊・遊びプロ推進員の石川恵理さん(33)は、段ボールを使ったお店屋さんごっこなど「子どもたちが自発的に遊びを展開している。今後は屋外にも活動の幅を広げていきたい」と展望を語る。
エントランスにおける遊び場の開放は、平日午前9時から午後6時(土日祝日は月2回程度)。問い合わせは町教委 電話0145(29)7036。