地域における学校活動で優れた成果を収め、社会総ぐるみの教育実現に貢献したとして、安平町で取り組んでいる町ふるさと教育・学社融合推進事業が、2019年度の「地域学校協働活動」推進に係る文部科学大臣表彰を受賞した。今年度の授賞は全国で100市町村あり、道内では十勝管内中札内村と同町の2団体が対象となった。
同町は地域総掛かりの教育の実現を目指し、13年7月、追分小学校を皮切りに18年までに町内小中学校、高校、こども園に学校運営協議会を設置。社会教育担当者と各校の担当教諭が連携し、幼小中高間の交流授業をはじめ、地域を知るための「ふるさと教育」や地域の人材を活用した「学社融合授業」の充実に努めた。
主な取り組みとしては、はやきた子ども園での乗馬など自然体験の推進、地域向けの園開放日「みんなの参観日」の設定のほか、遠浅地区防災キャンプなどを実施。町内全小学校で地元農家の協力を得て、田植えから収穫までを体験する「米学習」を行うなど、地域の特性を生かした活動を展開してきた。
9日に町教育委員会の教育長室で伝達式が行われ、胆振教育局の山上和弘局長は「素晴らしい取り組みをしていただいた。動き出しは大変だったと思うが、成果として出た」とたたえた。代表して賞状を受け取った早来中学校の木村義人校長は「安平町としてやってきたことが評価されて非常にうれしい。これからも継続していけたら」と喜びを語った。