「室蘭・登別・白老開業助産師の会」(長島英津子会長)は3日、産後ケアについて紹介する初めてのイベントを白老町虎杖浜の庭園施設「ナチュの森」で開いた。町民ら約150人が参加し、胆振管内の産後ケアの現状に理解を深めた。
産後の体調や育児に不安を持つ人を保健指導や心理的ケアで支える産後ケアの大切さを知ってもらおうと、「いいお産の日」とされる11月3日を選んで開催した。
白老町虎杖浜の看護師で助産師でもある長島会長(50)ら苫小牧市や登別市の助産師4人が、それぞれ助産院での活動を紹介。利用する妊産婦の多くが助産院の利用を家族に気兼ねしていることを伝え「(妊産婦は)無理しない、遠慮しない、悩まない」と呼び掛け、「1人で育児をする時代ではない。身近な助産院を頼って」と訴えた。
白老町と苫小牧、登別、室蘭3市の産後ケアの内容を助産師が説明した手書きポスターの展示も行った。このうち白老町は、出産前から訪問、宿泊、日帰り型の事業所を無償で利用できるチケットを発行していることなどが伝えられた。
長島会長は「『産後ケア』という言葉自体がまだ十分知られていないと思い、近隣市町の情報を共有したくてイベントを企画した。来場者の関心の高さに手応えを感じたので、来年度以降も定期的に開催し、理解の輪を広げていきたい」と話した。