厚真、安平、むかわの胆振東部3町でつくる空手道場「最強塾」に所属する安平、むかわ町在住の中学生2人が、来年1月19日に大阪府で開催される空手の全国大会「第3回WKOジャパンアスリートカップ本大会」に北海道の代表として出場する。年明けに控える大一番に向けて、それぞれ年末の稽古に汗を流している。
全国大会に挑むのは、中学3年男子の部60キロ以上に出場する安平早来中3年の木戸翔太君(15)と、同1年男子の部60キロ未満にエントリーのむかわ鵡川中学校1年の阿部壮真君(12)。それぞれ10月下旬に後志管内余市町で開かれた全道大会で準優勝の成績を収め、本大会の切符を手にした。
木戸君は下段回し蹴りや変則蹴り、接近戦でも力強いパンチを繰り出すパワー型のファイター。今年度すでに2度の全国大会を経験しており、その実力は誰もが認める。だが、全国大会では課題の精神面の弱さを露呈し、いずれも初戦敗退。今回はこれまでのリベンジも兼ねる。「自分の本来の動きができれば優勝できるはず。落ち着いて、自分のペースに持っていきたい」と3度目の正直に燃える。
一方の阿部君は、初めての全国大会。これまで幾度の全国大会に出場経験のある姉のリノアさん(15)=鵡川中3年=の陰に隠れがちだったが、地道な練習がようやく花開いた格好だ。初の大一番では「緊張すると思うけれど、自分の力を最大限に発揮して戦う。得意の技もどんどん出していきたい」と張り切る。
指導に当たる幅田洋司塾長(41)は「木戸は体格がいいのでパワー負けしない。スピードも付いてきているし、距離感を取るのもうまくなっているので優勝を狙えると思う」と評価。阿部君については「最近自信が付いたのか動きが良く、何かやってくれそうな期待はある。意外とメンタルも強く、ディフェンスが上手なのでいい線行くのかなと思っている。全国大会を経験することで今後につなげてほしい」と背中を押す。