白老町本町の「スーパーくまがい」は、2006年から続けてきた無料送迎バスの運行を21日で終えた。買い物に不便な地域に住む高齢者らから親しまれてきたが、経費がかさみ、企業努力も厳しくなったという。スーパーを経営する熊谷商店の熊谷威二会長は「非常に残念だが、ご理解を頂きたい」と話す。
40人乗りの送迎バスは、高齢者など交通弱者の買い物客のために社台・白老、萩野・北吉原、竹浦・虎杖浜の3系統で運行。専用の停留所まで遠い人のために自宅まで迎えに行くなど、きめ細やかなサービスが好評を得ていた。
送迎を開始した当初、月に1000人ほどが乗車。人口減で利用者はひと頃より減ったが、それでも今年も月に700人程度の利用があった。高齢者の外出を促す福祉バス的な役割も担ってきたが、車両の燃料費やメンテナンス、ドライバーの人件費など運行コストが経営に重くのし掛かっていた。また、町が運行する地域巡回の予約制デマンドバスが来年度から増便となり、交通弱者の足が一定程度、確保される見通しが立ったため、送迎バス運行をやめることにしたという。