伊達市のNPO法人日本ノルディックウォーキング学校と北海道ノルディックウォーキング赤十字奉仕団がタイアップしたポールを使った歩き方やストレッチの教室が19日まで、安平町早来の仮設住宅で行われた。専門のスタッフがボランティアで、運動指導と心のケアを合わせて胆振東部地震で被災した住民に癒やしを与えた。
震災支援事業として10月下旬から計6回にわたって開催。同学校は昨年の震災から1週間後に厚真町を訪れ、避難所で被災者の声に耳を傾けたほか、一緒にポールを使って歩くなど心身をケア。今年8月にはむかわ町の2カ所で同様の教室を行った。
今年最後となった19日には、仮設住宅で暮らす5人が参加。外に出てポールを使った歩き方を指導したほか、室内で椅子に座りながらできるストレッチなどをレクチャーした。運動後には、談話室でお茶やコーヒー、お菓子を口にしながら楽しいひとときを過ごした。参加した春菜靖子さん(73)は「かかとから歩くよう意識するようになったことで、家の中でつま先でつまずくことがなくなった。また機会があればいいですね」と笑顔を見せた。
同奉仕団の委員長でもある同学校の藤田隆明理事長は「歩ける体をつくることで将来的な転倒防止にもつながるし、隣の人には話せないことでも第三者に話すことで心が安らぐことがある」と言い、「学校と赤十字奉仕団、それぞれの良さを生かして、少しでも困った人たちに元気になってもらう取り組みをできたら」と話していた。