昨年9月の胆振東部地震で被災し、移転改築することになった厚真町内の障害者支援施設「厚真リハビリセンター」、特別養護老人ホーム「豊厚園」、「あつまデイサービスセンター」の地鎮祭が18日、同町新町の建設用地で行われた。施設、工事関係者ら約40人が出席し、安全を祈願した。完成は来年12月中旬を予定している。
新施設は鉄筋コンクリート造りの地上2階建てで、延床面積は約6090平方メートル。総事業費は設計委託料込みで約28億6000万円で、このうち約21億6000万円を国と道が補助している。町は3億円を負担するほか、土地を無償で提供した。
地鎮祭には宮坂尚市朗町長や町議会の渡部孝樹議長も参列し、祝詞奏上やくわ入れの儀、玉串奉奠(ほうてん)などを執り行った。
本郷にあった旧施設には昨年の震災前まで108人が入所していたが、地震で建物が壊滅的な状況となり、他市町の施設に避難。現在は80人ほどが新町にある福祉仮設住宅で生活している。施設を管理する社会福祉法人「北海道厚真福祉会」の岩筋雅弘理事長(72)は「地震直後は施設が再建できるか見当もつかず、不安だったが、ようやく第一歩が始まった。道や町に感謝している」と安堵(あんど)の表情を浮かべ、「利用者が安心して生活できる施設を目指して頑張っていく」と話していた。
また、安平町の社会福祉法人追分あけぼの会追分陽光苑の移転改築については、同町追分青葉1を建設地にし、来春に着工。11月末の完成を目指している。