むかわ町子ども化石くらぶ「ハドロキッズチーム」の公開講演が8日、同町穂別町民センターで開かれた。国内最前線の恐竜研究者として知られる北大総合博物館の小林快次教授と、岡山理科大学生物地球学部の千葉謙太郎助教がハドロサウルス科の恐竜化石「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)をテーマに講演を行った。
ハドロキッズチームは未来の古生物学者を育てようと、町と町教育委員会が主催して昨年から始まった事業。今年度は町内外の小学2~6年生の46人が参加し、これまで室内外の学習や化石採集・クリーニングなどを行ってきた。
小林教授は、研究成果から分かっているむかわ竜の特徴や、学名として「カムイサウルス・ジャポニクス」の名前が付いた由来などを紹介。千葉助教は恐竜の年齢について、「1980年代は100~200年生きていたと考えられていたが、90年代から最近の研究では、骨の成長輪が木の年輪と同じように、1年ごとに記録されていると考えられる」と説明。これらを踏まえてむかわ竜の骨の断面から「9歳まで生きていた」「大人の恐竜だった」と図解しながら話した。
道教育大札幌小学校2年の上田翔也君(8)は「切った部分が木の(年輪の)形のようになっていると分かり、楽しかった」と話していた。